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ドクターズインタビュー
歯科医師を目指したきっかけは――“白衣”に憧れた少年時代から

歯科医師を目指されたきっかけを教えてください。
院長:子どもの頃、ロボットアニメや漫画『ブラック・ジャック』が大好きで、白衣を着た博士に強く憧れていました。最前線で活躍するヒーローよりも、その背後でロボットを作る天才博士のような存在がかっこよく見えたんです。その影響もあって、自然と“白衣=かっこいい”というイメージを持つようになり、医療の世界に惹かれていきました。
実際に歯科医師を目指そうと思ったのは、高校生のときです。自分が通っていた歯科医院で、治療の様子を見て「これは面白い仕事だ」と感じたのがきっかけでした。昔からプラモデルを作るなど、細かい作業が好きだったこともあり、歯科の世界は自分にぴったりだと感じました。歯科はただ診察するだけではなく、削って、詰めて、噛み合わせを調整してと、まさに“ミリ単位の精密作業”が求められます。ものづくりの感覚に通じるものがあり、毎日がとても楽しいです。
今振り返っても、好きなこと・得意なことを活かせる仕事に出会えたことは、本当に幸運だったと感じています。
夫婦で診る安心感――開業のきっかけと現在の診療体制

開業のきっかけや、夫婦で一緒に診療を始められた経緯を教えてください。
院長:開業は歯科医になってからの目標のひとつでしたが、きっかけとなったのは少し意外なものでした。当時、私は関東で勤務していて、妻は滋賀にある別の歯科医院で働いていました。ちょうどその頃、妻が勤務していた歯科医院の院長先生から「この医院を引き継いでみないか」と声をかけていただいたんです。私たち夫婦もいつか一緒に開業したいと考えていたところだったので、自然な流れで話が進みました。
とはいえ、すぐに夫婦で診療体制が整ったわけではありません。私は関東との行き来を続けながら、妻が中心となってクリニックを支えてくれました。そんな時期を経て、ようやくふたり揃ってこの地で腰を据えて診療に専念できるようになりました。気づけば、あれからもう10年が経っています。
現在は、私が総合的な歯科治療を幅広く担当しながら、妻はこれまでの経験を活かし、特に小児矯正を中心とした治療に関わることが多くなっています。日によっては草津の分院と大津の本院を交代で行き来し、それぞれの視点と専門性を活かしながら、地域の皆さんに寄り添った診療を心がけています。夫婦ならではの連携が、患者さんにとっての安心感につながれば嬉しいですね。
経験が育てた診療スタイル――現実に寄り添う“予防”という選択

開院当初から大切にされてきた治療方針について教えてください。
院長:「歯を削らない」「抜かない」ことを第一に考える予防歯科。開院当初は、その理想を全面に打ち出した診療を目指していました。学生時代に北欧型の予防スタイルを学んだ経験があり、唾液検査や顕微鏡の活用など、徹底した口腔管理を提供しようと意気込んでいたんです。
しかし、実際にはなかなか思うようにはいきませんでした。患者さんの多くは、痛みや違和感が出てから歯科に来られます。「予防のために通う」という意識がまだ根づいていなかった時代です。思い描いていたスタイルが地域に受け入れられず、予防歯科一本では続けていくことが難しいと痛感しました。
だからこそ、その経験が今の診療方針に大きく活きています。現実のニーズを無視せず、「治療が必要な人にはしっかり治療を行い、そのうえで予防へと導く」。これが今の私たちのスタイルです。たとえば、抜歯と言われた歯を顕微鏡治療で残す、治療後にメンテナンスやクリーニングへ自然につなげる、というように、最終的には“予防”へ到達できる診療設計を意識しています。
かつて理想として追い求めた予防歯科は、今では“患者さんの生活に根ざした現実的な予防”という形で息づいています。当時の学びが、いま確実に力になっていると実感しています。
見た目の美しさだけじゃない――健康を守るホワイトエッセンスの価値

ホワイトエッセンスを導入された背景や、その目的について教えてください。
院長:ホワイトエッセンスを導入したのは、「予防歯科をどうすれば患者さんに自然に受け入れてもらえるか」と考え続けた結果でした。開業当初は、北欧式の予防歯科を徹底しようと、顕微鏡を使った精密な診断や唾液検査などを積極的に取り入れていました。でも、患者さんにとっては難解だったり、必要性を感じてもらえなかったりすることも多かったんです。
そんな時、ホワイトニングが話題になりはじめていた時代に、ホワイトエッセンスのコンセプトと出会いました。実は、ホワイトエッセンスは“白くする”こと以上に、“歯のメンテナンスを習慣化する”ことを目的としたブランドです。見た目の美しさをきっかけに、定期的なクリーニングや口腔ケアを受けてもらう。その結果として、自然に予防につながる。まさに、私が目指していた形そのものでした。
保険診療のクリーニングでは限界がある部分も多く、痛みや不快感も少なくありません。その点、自費診療であるホワイトエッセンスのクリーニングは、快適さ・丁寧さ・効果の高さのすべてにおいて満足いただけると感じています。歯が白くなるという結果だけでなく、口腔内全体の健康を保つ“学びの場”としても機能していると実感しています。
今ではホワイトエッセンスを導入して数年が経ち、メンテナンス目的で通われる患者さんも着実に増えています。審美と予防の両立は、これからの歯科医療にとってとても重要な要素だと考えています。
患者さんの負担を減らす――進化したマウスピース矯正「SMA」

マウスピース矯正に力を入れているとお聞きしました。特に「SMA」という新しい矯正について教えてください。
院長:マウスピース矯正自体は以前から行っていましたが、今特に力を入れているのが「SMA(シェイプメモリーアライナー)」という新しい矯正法です。従来のインビザラインとは違い、歯の表面にアタッチメントをつけずに歯を動かせるため、見た目にも違和感が少なく、日常生活に支障を感じにくいのが特徴です。また、マウスピースにホワイトニング剤を入れることで、矯正とホワイトニングを同時に進められるという利点もあります。
さらに、歯根の位置や骨の厚みを正確に確認できる「NEMO」というプランニングソフトを活用し、見た目の美しさだけでなく、安全かつ確実な治療計画を立てられるようにしています。特に忙しい方や、通院回数を減らしたい方にとって、SMAは非常にメリットの多い選択肢だと感じています。
副院長:SMAは、見た目を気にする女性の患者さんにもとても好評です。「ワイヤーはちょっと抵抗がある」「周囲に気づかれずに矯正したい」という声は多く、そういった方には本当にぴったりの治療だと思います。また、ホワイトニングとの併用が可能な点も大きな魅力で、結婚式や就職活動などのライフイベントに合わせて治療を希望される方も増えてきました。
もう一つ、SMAの良いところは「始めやすいこと」だと思います。大がかりな治療ではなく、部分的に少し整えたいという希望にも対応できるため、「矯正はしたいけど、そこまで大げさにはしたくない」という方の気持ちにも寄り添えるんです。私自身、カウンセリングでそういったご相談をよく受けるので、治療のハードルが下がったなと感じています。
子どもたちの未来を支える――親子に寄り添う小児矯正のあり方

小児矯正における治療の考え方や、大切にされていることを教えてください。
院長:小児矯正の特徴は、成長を治療に活かせることです。顎の骨が発達途中にあるこの時期は、痛みも少なく、体への負担も小さいまま、自然な歯並びや噛み合わせに導くことができます。放置してしまうと将来的に抜歯や大がかりな治療が必要になるケースもあるため、「今しかできない治療」が確実に存在するんです。
実際には、本人よりも親御さんの方が不安を抱えて来院されることが多いのですが、私たちは「今やるべきこと」「やらなくてもよいこと」も含めて丁寧に説明し、納得いただいた上で治療を進めるよう心がけています。歯並びの問題は将来の健康にも大きく関わってくるため、今このタイミングでしっかり向き合うことが、未来への一番のプレゼントになると考えています。
副院長:小児矯正では、お子さんの気持ちに寄り添うことを何よりも大切にしています。矯正器具をつけるのが嫌だったり、通院が億劫になったりすることもあるので、治療そのものだけでなく「その子が前向きに取り組めるかどうか」に気を配っています。できたことをきちんと褒めて、小さな成功体験を積み重ねてあげる。それが本人のモチベーションにもつながります。
私自身も3人の子育てをしているので、親御さんの心配や迷いはとてもよく分かります。「本当にこのタイミングで始めていいのか」「うちの子にちゃんとできるのか」と悩む気持ちは当然です。そういったお気持ちを受け止めながら、一緒に答えを探していけたらと思っています。お子さんの治療は、ご家族と私たち医療側がチームになることが何より大切です。
まずはお気軽にご相談ください――院長・副院長からのメッセージ

矯正治療を検討している方や、歯並びに不安を感じている方へ、メッセージをお願いします。
院長:矯正治療は、年齢を問わず始められるものですが、やはり「なるべく早く始めた方が良い」というのが率直な思いです。若い時期であればあるほど、骨や歯茎の状態が良く、治療の選択肢も広がります。もちろん、何歳からでも治療は可能ですが、「気になった今」がベストタイミングだと思っていただければと思います。
当院では、無料相談を通じて、まずは不安や疑問をじっくりお聞きしています。無理に治療を勧めることはありませんし、「ここで治療しなきゃ」とプレッシャーに感じる必要もありません。お話しだけでも全然構いません。患者さんにとっての納得感や安心感を大切に、じっくり話し合える場を用意しています。
副院長:矯正治療といっても、方法や方針は本当にさまざまです。先生によって考え方も異なりますし、治療の進め方にも個性があります。だからこそ、実際に話してみて「この先生なら安心できそう」と思えるかどうかがすごく大切だと思っています。情報が多い時代だからこそ、ネットでは分からない“人となり”に触れていただきたいですね。
私自身も、はじめて矯正治療をする方の不安にはとても共感できます。「本当にこの治療でいいのかな」「今のままで大丈夫かな」と迷っている方がいれば、まずは気軽に相談してみてください。ドクターとの相性や雰囲気を知るだけでも、大きな一歩になると思います。勇気を出して一歩踏み出すお手伝いができれば嬉しいです。

